こんにちは、しゅんさんぽ(@shunsanpo)です。
前々から気になっていた360度カメラ「RICOH THETA Z1」をメーカーさんからお借りできましたので、さっそくレビューしてみたいと思います。
結論を言ってしまうと、これ一台で遊びから仕事までさまざまな用途に使える、可能性に溢れたカメラでした。
ちなみに今回の作例はすべて手持ちで撮影しています。
では、詳しくご紹介していきます。
目次
「RICOH THETA Z1」
スペック
- 定価:129,250円(税込)
- 発売日:2019年5月
- 静止画解像度:約23MP(6720×3360)
- 動画解像度:4K(3840 x 1920、29.97fps)、2K(1920×960/29.97fps)
- マイク:4ch
- 内蔵メモリー:約19GB(目安時間:RAW+JPG 約350枚、4K 約40分)
- 外部メモリ:なし
- 撮影距離:約40cm~(レンズ先端より)
- 外部インターフェース: USB Type-C:USB3.0
- 大きさ:48mm(幅)×132.5mm(高さ)×29.7mm(奥行き)
- 重量:約182g
特徴
THETAシリーズ最高画質を実現したフラッグシップモデル。
1.0型センサー搭載で、静止画は約23MP(6720×3360)、動画は4K(3840 x 1920、29.97fps)と、画質に関しては申し分ない性能です。
4つのマイクが内蔵されており、4方向の音を独立して記録するため、臨場感のある映像を作ることができます。
また、シリーズ初のRAW(DNG)での保存が可能で、Lightroom Classic CC用プラグインを使えばより作品らしい仕上がりを実現できるようになりました。
その他の詳しいスペックについては、公式ホームページをご覧ください。
「RICOH THETA Z1」のいいところ
THETAでしか撮れないものがある
THETA最大の魅力は、THETAでしか撮れないものがあるところです。
THETAでは、このような360度自由に動かせる写真や映像を撮ることができます。
Post from RICOH THETA. #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
360度“カメラ”ではありますが、一眼カメラやスマホのカメラとはまったくの別物と考えて良いでしょう。
どれだけ高級な一眼カメラを買ったとしても、THETAと同じような映像は撮ることができません。
THETAの作例を見ていいなと思った人は、THETAを買いましょう。
スマホアプリが楽しい
THETAはスマホと連動することで本領を発揮します。というよりも、スマホがないとほぼ何もできません。
トリミングや明るさ調整、フィルタをかけたりBGMをつけたりと、ほとんどのことがスマホだけで完結してしまいます。
こちらが元データ。何も加工はしていません。
それにしても、ただシャッターを押しただけで、360度ぐるぐる動かせる映像が撮れるなんてすごい時代になったものです。(Youtubeアプリ、もしくはパソコンからご覧ください)
さらに映像を動かしたときに音声も一緒に動いていくのには感動しました。これが4方向マイクの実力。
先程の映像を、純正アプリ「THETA+」を使って編集してみました。
BGMをつけたりワイプをつけるのも一瞬で出来てしまいます。
こちらの映像はぐるぐる動かすことはできませんが、風景と撮影者を同時に撮影することができるので、街歩き動画を撮るにも相性が良さそうです。
今回は元音声はオフにしてBGMのみを流していますが、元音声とBGMを重ねることもできます。
もちろん静止画でも編集機能は満載で、フィルターは20種類以上内蔵、さらに露出、色温度、彩度など、細かい調整もできます。
ビュー(写真・映像の見せ方)にもさまざまな種類があり、上の写真はミラーボールにしてみました。
ビューの設定をリトルプラネットにしてみるとこんな感じ。
ドラゴンボールに出てくる界王星みたいでお気に入りです。まさか界王星を体験できる日がくるなんて思ってもいなかったです。
さらにリトルプラネット感を強くすると二頭身になれます。ドラえもんみたいでキュート。猫型ロボットになる日がくるなんて思ってもいなかったです。
アプリの操作もわかりやすく、スマホに慣れている方であれば問題なく使いこなせるはずです。
撮影後さくっと編集して、その場ですぐにSNSにアップするなどの楽しみ方もできそうですね。
仕事でも使えそう
Post from RICOH THETA. #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
360度ぐるっと記録することで、その場所の情報をよりリアルに、正確に伝えることができます。
一般的な写真や動画以上にその場にいるかのような体験ができるため、観光施設や飲食店の紹介をするときなどにもTHETAは活躍しそうです。
どうしても他人が映り込んでしまうこともあるかと思いますが、そんなときは編集アプリでぼかしたいところを指でくるくるっとタップするだけ。それだけで簡単にぼかしも入れることができます。
もちろん、手持ちではなく三脚を使えばこんなに大きく本人が写りこむ心配もありません。
どこにでも持っていける
とにかく軽くて小さいです。コートのポケットにもラクラク入ります。
基本的にはスマホとセットで使うことになりますが、スマホは常に持ち歩いているので特に問題はないですね。
「RICOH THETA Z1」のもうひとつなところ
スマホアプリが重たい
4K動画など扱うデータが大きいので仕方ありませんが、アプリの動きはもっさりしています。あと、たまにですが編集途中に落ちます。これはちょっと怖い。
また、撮影時に使うアプリは「THETA」、より細かい編集に使うアプリは「THETA+」となぜか2つに分かれています。
できれば1つのアプリにまとめてほしかったなと思います。
電池の持ちが悪い
それほど負荷のかかる使い方はしていないと思うのですが、通常使用をしているだけでもみるみるうちにバッテリーは減っていきます。
5分ほど4K撮影をしてみましたが、100%から80%まで消費していました。(もしかしたらレンタル用で電池が消耗しているだけかもしれません)
ただし、USB給電は可能ですので、モバイルバッテリーさえあれば長時間撮影もできるかと思いますが、軽装備で出かけたいときにモバイルバッテリーを持ち運ばないといけないのはちょっと困りますね。
電池持ちに関しては今後に期待です。
まとめ
ここまで、THETA Z1のよかった点ともうひとつな点を書いてみました。
購入するか悩んでる方の参考になればと思いますが、最終的にはZ1のスペックや機能どうこうよりも、THETAが自分の用途、撮りたいものに合っているのかが大事だと思います。
4Kの全天球映像が撮りたいという方、THETAが自分の用途にぴったりという方にはZ1をおすすめしたいです。
小さいですが本体にもモニターが付いているため簡単な設定の確認、変更ができたり、RAW撮影ができるため作品作りの可能性が広がったりと、既存のTHETAユーザーが買い替えるにも良い機種だと思います。
ただ値段は10万円以上とお高いので、まずはお試しでTHETAを使ってみたいという方は、前機種のTHETA Vも選択肢としてはありかもしれません。
センサーサイズが小さいため夜間撮影が苦手だったり、動画撮影時はオートモードしか選べなかったりと、多少劣る部分はありますが、現在でも十分に使える性能は持っています。
360度映像がどんなものか体験してみたいならTHETA V、これから仕事や作品作りをがんがんしていきたいならTHETA Z1、といったところでしょうか。
どちらにしても、THETAでしか撮れない映像があります。
大人はもちろん子どもも楽しめるカメラだと思いますので、ぜひ一家に一台ご用意を。