こんにちは、しゅんさんぽ(@shunsanpo)です。
今年の2月にフルサイズデビューしてから、ほぼ付けっ放しにしているお気に入りのレンズがあります。
それが今回レビューするCanon(キヤノン)の単焦点レンズ、「EF50mm F1.4 USM」です。今年の桜の撮影も、ほとんどこれ一本で行いました。
▷ 阪急電車と桜が一緒に撮れるスポット「夙川公園」へ行ってきた
よく比較されるレンズとして、同じくCanonから発売されている「EF50mm F1.8 STM」があります。いわゆる撒き餌レンズです。
それぞれのレンズを比較しながら、私が「EF50mm F1.4 USM」の方をおすすめする理由を紹介していきます。
目次
「EF50mm F1.4 USM」のスペックと特徴
スペック
- 定価:55,500円(ケース・フード付き)
- 発売日:1993年6月1日
- 焦点距離:50mm
- レンズ構成:6群 7枚
- 絞り羽根枚数:8枚
- 最小絞り:22
- 最短撮影距離:0.45m
- 最大撮影倍率:0.15倍
- 大きさ:φ73.8mm×50.5mm
- 重量:約290g
- フィルター径:58mm
まずは「EF50mm F1.4 USM」のスペックです。
50mmという焦点距離は人の目で見たままに近い画角で撮影できるため、一般的に標準レンズと呼ばれています。写真学校でも、まずは50mmで写真の基本を勉強すると言われています。初めての単焦点なにを買ったらいいかわからない人は、とりあえず50mmを買っておけば間違いありません。
発売日が1993年ですので、まだフィルムカメラが主流だった時代です。もちろん手振れ補正なんて搭載されていません。最新のレンズと比べてしまうと、描写力や逆光耐性など劣る部分もあるのは確かです。
ネットで調べてみるとネガティブな意見も多く見られるレンズですが、発売から20年以上経った今でも現役として頑張っています。
確かに優等生レンズではないかもしれません。しかし、ロングセラー商品には必ず理由があります。
特徴
このレンズの魅力は、なんと言っても開放F1.4の明るさを持ちながら、実売価格が4万円台という圧倒的コストパフォーマンスの高さ。背景を大きくボカせますし、暗所での撮影にも強い。レンズの明るさは正義。
そしてさらに驚くことに、F1.4の明るさでありながら、レンズの重さは僅か290gです。
同じ焦点距離、F値を持つ「SIGMA 50mm F1.4 DG HSM」はなんと815g。レンズ構成枚数も8群13枚で解像力も抜群と単純に比較はできませんが、約3倍の重さの違いは大きいです。
どれだけ描写力がすごくても、持ち出すのが億劫になるようでは意味がありません。
「EF50mm F1.8 STM」のスペックと特徴
スペック
- 定価:19,500円
- 発売日:2015年5月21日
- 焦点距離:50mm
- レンズ構成:5群 6枚
- 絞り羽根枚数:7枚
- 最小絞り:22
- 最短撮影距離:0.35m
- 最大撮影倍率:0.21倍
- 大きさ:φ69.2mm×39.3mm
- 重量:約160g
- フィルター径:49mm
同じCanonから発売されているレンズに「EF50mm F1.8 STM」があります。
よく比較されることがあるので、ここでも紹介しておきます。私も50mmを買うときに比較検討しました。
とにかく安くて、キットレンズとは別次元のF1.8を体験できてしまうため、レンズ沼にハマってしまう人が続出すると言われるレンズ。いわゆる撒き餌レンズです。
特徴
このレンズの特徴は、とにかく安い。実売価格が15,000円を切っています。それでいてF1.8と十分な明るさを持っています。
大きさに関しても「EF50mm F1.4 USM」よりもさらに小さくて軽いです。しかも2015年にリニューアルされたばかりで弱点だったAFも格段に向上。もはや死角なし。
コスパ抜群で、正直もうこれでいいんじゃないかと思えるスペックです。実際私も持っていました。
随分昔の写真にはなりますが、少しだけ作例を紹介します。
作例が少ないですがそれもそのはず。
このレンズ、あまり使うことなくすぐに売ってしまいました。
その理由は、小さくて軽すぎる。
さっきは「軽さは正義」みたいな書き方をしましたが、軽すぎてもダメなんです。少なくとも私にはしっくりこなかった。
あと、作り自体がチープなせいかあまり積極的に使いたいと思えませんでした。いくらコスパが良いと言われても、持ち出したいと思えないレンズではコスパどころの話でありません。
そういった経緯もあり、撒き餌レンズよりは少し値段はしますが「EF50mm F1.4 USM」を個人的にはおすすめしたいです。
ただし、重視する点などは人によってさまざまですので、一度店頭で実物を手に取ってみてしっくりくる方を選ぶのが間違いないかと思います。
「EF50mm F1.4 USM」作例
まずは開放F1.4で撮影。とにかくよくボケる。若干描写は甘くなりますが、大きなボケと相まってふわっと優しい雰囲気。
Canonらしい鮮やかな発色。Lレンズではないですが、こってりめ。
ニュートラル(低彩度)で撮影すれば、やわらかい色味も出せます。
夜のスナップやイルミネーション撮影にも使用しました。手振れ補正は搭載されていませんが、明るいレンズのおかげで問題なく撮影することができました。
まとめ
EF50mm F1.4 USMのいいところ
- F1.4の明るさでありながら、実売価格が4万円台とコスパ抜群
- コンパクトで軽い、かつ手に馴染む大きさ
- Lレンズにも負けない色乗りの良さ
EF50mm F1.4 USMのもうひとつなところ
- デザインが古臭い
- 開放の描写は少し甘い
- AFはうるさく、ややもっさり
Canon時代から使っているレンズで、SONYへ移行した今でも変わらず愛用しています。
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むしろα7RIIとの組み合わせが最高だと思っていて、ボディとのバランスも絶妙ですし、相性がいいのかEOS 70Dとの組み合わせよりも好みの色が出てくれます。
カリカリに解像するようなレンズではありませんが、ふんわり優しい雰囲気がクセになるレンズ。ポートレートや料理写真にも最適だと思います。
Canonユーザーはもちろん、SONYユーザーにもオススメです!