こんにちは、しゅんさんぽ(@shunsanpo)です。
カメラにはさまざまな機能が搭載されています。これだけたくさんあると、なかなか使いこなせない機能、使う機会の少ない機能ってありますよね。
私にとっては「多重露光」がまさにそれです。
たまに思い出したように使ってはいますが、撮影に行くとついついこの機能があること自体忘れがちになってしまいます。
そんな多重露光ですが、ここ最近は少し意識してたくさん挑戦してみました。撮ってきた写真のご紹介と、簡単なコツなどもお話したいと思います。
多重露光とは
多重露光とは、複数枚の画像を重ね合わせ1枚の写真にしたものです。2枚の画像を重ねるのが基本ですが、3枚以上重ねる場合もあります。
フィルムカメラだけでなく、一部のデジタルカメラにも搭載されており、最近ではPhotoshopなどのソフトで後から合成することもできます。
上の写真は、1回目にバラの花を撮影し、2回目に机に置かれたワインボトルを撮影しました。このように現実ではあり得ないような幻想的な世界を作ることができます。
多重露光のコツ
何も考えず重ねてみるのも面白いですが、いくつかコツもあります。
2枚の画像に明暗差をつける
重ねる画像がどちらも明るい(もしくは暗い)と、被写体がくっきりと浮かび上がりません。
1回目に暗く写した部分には、2回目には明るい部分を。1回目に明るく写した部分には、2回目には暗い部分を配置することで、くっきりと浮き上がらせることができます。
1回目と2回目で、フィルムの別の箇所を順に露光させていくイメージです。
例えばこの写真ですが、1回目に道端に咲いていた花を、2回目に青空を撮影しました。しかし、完成した写真では空の綺麗さはまったく伝わらないかと思います。
この日はよく晴れていたため、1回目の画像全体が明るくなっていたにも関わらず、2回目にも同じく画像全体が明るい空を重ねてしまったため、どちらもはっきりと写らない失敗写真になってしまいました。
こちらも同じく空と花を重ねましたが、建物や木々の部分がやや暗くなっていたため、その部分に大きくボカした花を浮かび上がらせることができました。
空を入れるときは要注意
晴れていても曇っていても、空は明るい被写体です。明るすぎて白飛びを起こしやすく、また1枚の写真の中で明暗差も付けにくいため、多重露光にはあまり適している被写体とは言えません。
また、快晴だと明るく写りすぎてしまうため、曇り空ぐらいの方が多重露光の撮影には向いています。露出はやや暗め(−1EV程度)に撮影するのが基本ですので、フィルムもISO感度の低いものを選んだほうが良さそうです。
作例
では、多重露光で撮影した作例をもう少しご紹介していきます。
撮影に使用した機材
デジタルカメラでも多重露光機能が搭載されているものもありますが、今回はフィルムカメラで撮影しました。
使用した機材は、Nikonのフィルム一眼レフカメラ「NewFM2」です。
多重露光の撮影方法などについては以下の記事にも書いています。
▷ フィルムカメラ「Nikon NewFM2」は初心者向けでもあり、完成形でもある【レビュー】