こんにちは、しゅんさんぽ(@shunsanpo)です。
ここ最近はすっかりフィルムカメラにハマってしまい、その一方でデジタルカメラを使う機会が少なくなっていました。撮っている感覚も多少の面倒臭さも、もちろん出てくる写真もフィルムならではの魅力があり、より趣味的な楽しさがあると感じていました。
しかし、またデジタルカメラを持ち出す機会が増えてきています。そのきっかけは、新たにオールドレンズを購入したことです。どこか懐かしく柔らかな描写はフィルム写真に通ずるところもあり、もちろんデジタルカメラなのでフィルム代などのコストも考える必要はありません。
さて、その購入したオールドレンズというのが今回レビューする「Super Takumar 105mm F2.8」です。
実際に使ってみた感じた特徴などを、作例たっぷりでご紹介していきたいと思います。
目次
「Super Takumar 105mm F2.8」(ASAHI PENTAX)
「Super Takumar(スーパータクマー)」とは
国産メーカーであるアサヒペンタックスから発売されていたレンズです。
タクマーの名が付くレンズには、Auto TakumarやSMC Takumarなどいくつか種類があります。時代が進むにつれ、少しずつ改良が重ねられました。その中で、おそらくもっとも有名で代表的なものがSuper Takumar(スーパータクマー)です。
Super Takumarのマウントは、M42スクリューマウントです。ねじのようにくるくると回してカメラに取り付ける、非常に簡単な作りとなっています。そして、オールドレンズの代表格と言っても過言ではないほど、名玉が多くある人気のマウントでもあります。M42マウントを現代のカメラにつけるには、マウントアダプターと呼ばれる変換機が必要になります。お使いのカメラのメーカーに合ったマウントアダプターを用意しましょう。
「Super Takumar 105mm F2.8」の特徴
スーパータクマーの中望遠と言えば、やはり135mm F3.5がもっとも有名であり定番と言われています。その陰に隠れてしまい、この105mm F2.8というレンズはあまりメジャーな存在ではありませんでした。
そのため中古市場においても、それほど数が多く出回っていないため、他のタクマーレンズよりも少し割高で販売されています。とは言っても状態の良いもので15,000円ほどですので、現行レンズに比べると圧倒的な安さです。
肝心の写りに関しては、オールドレンズらしいふわっと柔らかい描写もしますが、コントラストの高さと発色の良さが特徴かと思います。良くも悪くも少し派手かなといった印象です。
「Super Takumar 105mm F2.8」作例
では、ここからは実際に撮影してきた写真をご紹介します。
抜群の発色の良さ。1枚目は開放で撮ったと思いますが、ピント面はしっかり解像しています。
それほどクセは強くなく、素直な写りです。しかし背景によっては多少ボケがうるさくなるかもしれません。
きっちり背景を選べばキレイな玉ボケを作ることができます。
最短撮影距離は1.2mと、あまり寄れません。あともう少し寄りたいと思う場面が何度かありました。
逆光にて撮影。嫌なフレアやゴーストが出ることなく、十分許容範囲です。
曇天時に使用してみました。コントラストは弱まり、柔らかい雰囲気に。
アンダーで撮ると、ぐっと引き締まりシャープな印象に。オールドレンズは明るく撮るものという固定観念がありましたが、こういったアンダーな使い方もありかもしれません。
では最後はまとめて作例を見ていただきましょう。
様々なシチュエーションで使用してみましたが、まったく使えないといった場面はありませんでした。強いて言うならば、開放での撮影時はピント面がかなり薄くなるため、慎重なピント合わせが必要になります。動きものの撮影は難しいかもしれません。
まとめ
最後になりますが、今回のまとめをしておきたいと思います。
Super Takumar 105mm F2.8のいいところ
- 抜群の発色の良さ
- コントラストは高め
- 逆光耐性は優秀
- 背景を大きくぼかした写真が撮れる
- 現行レンズに比べて圧倒的な安さ
- 中望遠レンズにしてはかなりコンパクト
Super Takumar 105mm F2.8のもうひとつなところ
- ボケはややうるさい
- 最短撮影距離1.2mとあまり寄れない
- フレアやゴーストを楽しむにはやや物足りないかも
- 白飛び、黒つぶれが起こりやすい印象
- レンズ本体のデザインがおしゃれではない
これまであまり中望遠レンズは使ってこなかったので、105mmという画角はどうなんだろうと思っていました。慣れない画角のためファインダーを覗いて「あれ?」と思う場面もありましたが、結果としていつもとは少し違う写真が撮れたように感じます。
なによりいつもとは違う視点が新鮮で、撮っていて楽しかったです。少し目線を変えてみるきっかけにもいいかもしれません。
1本目のレンズにとは言えませんが、2本目のレンズとして中望遠を検討されている方にはとてもおすすめです。
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今回は「Super Takumar 105mm F2.8」をご紹介しましたが、同じSuper Takumarシリーズの中望遠レンズに「Super Takumar 135mm F3.5」があります。
焦点距離はわずか30mmの違いですが、実際に使ってみると意外と大きな変化があります。ぜひ一度比較しながらご覧いただければと思います。
▷ 「Super Takumar 135mm F3.5」を持って春爛漫の東京でフォトウォークしてきた【オールドレンズ作例】