こんにちは、しゅんさんぽ(@shunsanpo)です。
FUJIFILMのはじめてのレンズは、先日記事にも書いた「XF23mmF1.4R」にしました。
▷ FUJIFILM「XF23mmF1.4 R」は日常をまるっと切り取れるレンズ【レビュー・作例】
そして、2本目のレンズに選んだのが、今回ご紹介する「XF56mmF1.2R」です。
2本目は標準レンズを買おうかと考えていましたが、友人であるクロギタロウさんがXF56mmを手放そうか悩まれていると聞きつけました。そして気付いたときには、手元にXF56mmがあったというわけです。
結果的には大満足。スペックだけでは語れない魅力あるレンズでした。
目次
「XF56mmF1.2R」スペック
- 定価:131,000円
- 発売日:2014年2月22日
- 焦点距離:56mm(35mm換算:85mm相当)
- レンズ構成:8群 11枚
- 絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
- 最小絞り:F16
- 最短撮影距離:0.7m
- 最大撮影倍率:0.09倍
- 大きさ:φ73.2mm×69.7mm
- 重量:約405g
- フィルター径:62mm
なんといっても特筆すべきは、F1.2という明るさではないでしょうか。
定価は131,000円とやや高価ではありますが、2021年2月現在、実勢価格は新品だと94,000円ほど、中古だと7万円ほどで購入することができます。
大口径中望遠レンズが10万円以下で楽しめると考えると、かなりコストパフォーマンスは優れているかと思います。
「XF56mmF1.2R」特徴
F1.2の明るさで表現の幅が広い
F1.2という明るさを備えた中望遠レンズということで、表現の幅が非常に広いことが最大の特徴です。
開放でのボケを活かした表現はもちろん、絞って使うと切れ味のあるシャープさも持ち合わせており、これ1本で場面に適した表現をすることが可能です。
入門機についてきたキットレンズを使っているけれど、スマホと大差ない写真しか撮れないと悩んでいる方にもぜひ試していただきたいレンズ。
スマホにはない画角、ボケ感、描写力にきっと感動するかと思います。ぜひ体感してほしい。
フレア・ゴーストは出やすい
まるでオールドレンズのようなフレアやゴーストが出やすいのも特徴の一つです。
ただしこれは欠点というわけではなく、フェードが掛かりコントラストが下がるため、女性ポートレートとの相性は良いかなと思います。まさにポートレンズレンズ。
個人的には好きなので、フードも付けずに積極的にフレアを狙って使っています。
あまり寄れない
最短撮影距離が0.7m、最大撮影倍率0.09倍とあまり寄れません。自分が手に持っているものはまず撮れないと思っていいでしょう。
また被写体が小さいものだと、最短撮影距離まで寄ってもトリミング前提なぐらい小さくしか写すことができません。
自分の目の前にある料理を撮ろうと思うと、座ったままではかなり窮屈な体勢になってしまいます。撮影に夢中になりすぎて他人に迷惑をかけないよう要注意。
「XF56mmF1.2R」作例
では、ここからはどんな写真が撮れるのか、シチュエーションごとに作例をご紹介します。
ポートレート
中望遠といえばなんといってもポートレートでしょう。背景をすっきり見せることができ、被写体を浮き上がらせることができます。
風景
風景といえば広角のイメージがあるかもしれませんが、中望遠で撮ると圧縮効果により印象的な作品に。
スナップ
気になった部分をピンポイントで切り取ったり、いつもより少し遠くに視線を向けて歩いてみると、これまで気付かなかった瞬間に出会えるかもしれません。
テーブルフォト
被写体とある程度距離を取る必要があるため使い勝手が良いとは言えませんが、テーブルフォトにも使ってみました。
まとめ
さいごに、XF56mmF1.2Rのいいところ、もうひとつなところをまとめておきます。
XF56mmF1.2Rのいいところ
- F1.2の大口径ながら小型軽量
- 開放から使える高い描写力
- オールドレンズのようなフレアを狙える
- 画角、ボケ感、フレアともにポートレートに最適
- 金属製で高級感がある
- 大口径レンズなのに10万円以下でコスパすごい
XF56mmF1.2Rのもうひとつなところ
- 最短撮影距離が0.7mとあまり寄れない
- 絞り環がやや緩い(個体差かも)
- ゴーストがごりごりに出るので被写体と被らないよう気を付ける必要あり
さきほどの作例では様々なシチュエーションをご紹介しましたが、個人的にはやはりポートレートでこそ力を発揮するレンズだと思います。
換算85mmという画角はもちろん、なめらかなボケ感、そしてフレアの出しやすさなど、ポートレート撮影をする上で欲しい要素が詰め込まれています。
ちなみに、FUJIFILMの中望遠レンズにはXF90mmF2(換算135mm相当)というとんでもない描写力を誇るレンズもありますが、個人的には画角的にXF56mmの方が扱いやすいと感じました。
もちろんシチュエーションによって違うと思いますが、XF56mmはどちらかと言えば日常写真向き、XF90mmは作品向きといった印象です。
同じ中望遠と言えどもかなり見え方は違いますので、あとはファインダーを覗いたときにしっくりくる方を選んでいただければと思います。
Xマウントに移行してから1年以上経ちますが、現状はXF23mmF1.4とXF56mmF1.2だけで十分満足しています。
56mm(換算85mm相当)は中望遠の中では標準に近い画角ですので、準広角であるXF23mm(換算35mm相当)との相性は抜群です。
もちろんはじめてのレンズとしてもいいですが、標準レンズの次の2本目のレンズを検討されている方にはぜひおすすめしたい一本です。