こんにちは、しゅんさんぽ(@shunsanpo)です。
先日Twitterに投稿したこちらのつぶやきが、私の人生ではじめて100いいねを超えました。「100いいねで自慢ってww」と笑われるかもしれませんが、私にとっては大ニュースです。
CONTAX TVSが想像以上のクオリティを見せてきて今とても困ってる。 pic.twitter.com/NYbgITwyPH
— しゅんさんぽ (@shunsanpo) 2019年2月4日
その撮影に使ったのが「CONTAX TVS」という高級コンパクトフィルムカメラです。
今回の記事では、カメラの特徴からフィルムの入れ方、使い方まで、徹底的にレビューをしていきたいと思います。
作例もたっぷりありますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「CONTAX TVS」外観
まずは外観から見ていきたいと思います。
高級感のある上品なボディ
チタンボディに、サファイヤガラスのファインダー、カールツァイス製レンズを搭載するなど、高級路線を突き詰めたカメラです。なんと、発売当時の定価は17万円。その価格にふさわしい洗練された仕上がりとなっています。
重厚感のあるボディでありながら、どこかかわいらしさもあります。老若男女問わず似合うカメラだと思います。
レンズは結構伸びる
1枚目が電源オフ、2枚目がワイド端(28mm)、3枚目がテレ端(56mm)です。
フードをつけていない状態でも、テレ端ではこの長さになります。案外伸びる。
純正フードをつけてみました。伸びすぎですが、こんなところもかわいい。
「CONTAX TVS」特徴
片手でも撮れるコンパクトさ
「CONTAX TVS」の特徴としては、やはりそのコンパクトさ。コートのポケットに収まるサイズで、いつでもどこでも持ち出せるためシャッターチャンスを逃しません。
またオートフォーカスも搭載しているため、片手でもさくっと撮ることができます。
ズームレンズが便利
CONTAXブランドで有名なカメラと言えば、「CONTAX T2」や「CONTAX T3」などがあります。良いカメラであることは間違いありませんが、これらは単焦点レンズを搭載したカメラなのです。つまり、ズームはできないカメラ。自分の足を動かすしかありません。
一方、「CONTAX TVS」は28mm~56mmまでズームが可能です。風景全体を撮りたいときは広角(28mm)を使い、人物を撮るときには標準域(56mm)を使うなど、さまざまなシチュエーションにこれ一台で対応することができます。
操作は簡単なのに、撮れる写真は本物
このあと詳しくご紹介しますが、とにかく操作が簡単です。
難しいことはあまり考えず、撮りたいと思ったものをただひたすらパシャパシャ撮りたくなるカメラです。そのため、操作もシンプルで、カメラに詳しくない人でも問題なく使えると思います。
しかし簡単なだけではないのが「CONTAX TVS」のすごいところ。ただなんとなく撮った写真のはずが、抜群の写りを見せてくれるのです。そのため、玄人にも人気のカメラです。
後半では作例もご紹介していますので、ぜひそちらも見てみてください。
「CONTAX TVS」使い方
基本的にはオートで使いたいカメラなので、そんなに複雑な操作はありません。とてもシンプルで簡単です。
フィルムの入れ方
これからフィルムカメラを始めようと考えている人から、「フィルムカメラはやってみたいけれど、ますフィルムの入れ方わからない」ということをよく聞きます。
確かに今の若い人にはあまり馴染みがなく、難しそうに感じるかもしれません。しかしCONTAX TVSは自動巻きのため非常に簡単です。
側面にあるスイッチを押して、ふたを開けます。
開くとこんな状態です。
向きに注意してフィルムを入れます。
フィルムを手で引っ張り、赤いマーカーのあたりまで伸ばします。
このようにフィルムの先端を赤いマーカーの下あたりに置きます。
あとはそのままふたを閉めるだけ。あとは自動で巻いてくれます。簡単すぎてコツもなにもありません。
電源の入れ方
ズームレバーを回すことで電源がオンになります。以上。
フラッシュの切り替え、初期値の設定
電源を入れると左側の液晶がつきます。そのすぐ右にあるボタンがフラッシュボタン。オート発光、強制発光、発光オフなどを切り替えることができます。
また、電源を入れた時の初期設定も変えることができます。電源を入れた状態でフラッシュボタンを長押しすると、アイコンが点滅して設定モードに入ります。あとはフラッシュボタンを押して好みの設定に合わせ、そのまま電源を切ります。これで設定完了です。
露出補正の方法
液晶の下部分に小さなダイヤルがついています。これを回すと、液晶に+や-が表示されます。プラスにすると明るく、マイナスにすると暗くなり、数字が大きければ大きいほどその効果が強くなります。
一般的には白いものはプラスに、黒いものはマイナスにしてあげると、キレイに撮れることが多いです。しかし特にそこまでこだわりがなければ、通常は0(何も表示されていない状態)で撮っていてもまったく問題はありません。
ピント合わせについて
右側にあるダイヤルでピントを合わせます。今思うとなかなか斬新なスタイルですね。
しかし、このカメラでマニュアルフォーカスはまずやらないと思いますので、AF(オートフォーカス)一択で問題ありません。シャッターを半押しすると、自動でピントを合わせてくれます。
「CONTAX TVS」作例紹介
では、ここからは実際に「CONTAX TVS」で撮影した写真をご紹介します。
フィルムカメラだとなんでもない道を撮りがち。
コントラストが強い印象です。空の色がきれい。
難しいシチュエーションでも問題ありませんでした。逆光耐性もそれなりに強そうですね。
コンパクトさのおかげもあり、スナップに大活躍。絞りはF5.6を基本に、場面ごとに多少変えて使っています。もちろんオートもあるので、よくわからなければオートでも大丈夫です。
雪の明るさに引っ張られると思ったので、ここからの写真はすべて露出補正を+1にして撮っています。
ぬくもりある色味が良いですね。フィルムらしさ全開。
コンパクトカメラなのでポートレートでも威圧感なく撮影することができます。ただしシャッター音はあんまりかっこよくはないです。
日本の原風景との相性は抜群ですね。ちなみにここは、京都にある「美山かやぶきの里」です。
気軽に使えすぎて、フィルムを使いすぎる問題。
フレアは大袈裟すぎず控えめすぎずと言ったところでしょうか。表現としても使いやすいバランスだと思います。
まとめ
「CONTAX TVS」のいいところ
- 細部まで洗練された高級感のあるデザイン
- 片手に収まるサイズ
- めちゃくちゃ安い(20,000~30,000円ほど)
- 写りは抜群
- ズームもできて便利
- 操作が簡単でわかりやすい
高級コンパクトカメラでありながら、まず値段がすごいことになっています。定価が同じぐらいの「CONTAX T2」が7万円ほどで販売されている中、「CONTAX TVS」は3万円以下で買えます。差額4万円は大きい。
そして写りや操作性については前述した通り抜群。正直かなりおすすめしたいカメラです。
「CONTAX TVS」のもうひとつなところ
- コンパクトカメラにしてはやや大きい
- オートフォーカスはよく迷う
- F値は暗め(F3.5-6.5)
- ファインダーは黄色っぽく、クリアとは言えない
- 液晶の液漏れがよく起きるらしい(壊れやすい?)
- 露出補正ダイヤルが回しにくい
- AFダイヤルのロックが甘く、勝手にマニュアルに切り替わっていることが何度かあった
発売が1993年と相当古いカメラですので、オートフォーカスの迷いやF値に関しては仕方ないと諦めましょう。
ただ、一番最後にあげたAFダイヤルのロックの甘さについては少し不満ではあります。マニュアルで使うカメラではないので、ロックはもっと固くても良かったのになと思います。(もしかしたら私の個体の不具合なのかもしれませんが)
さいごに
現像から返ってきたときに思わずにやけてしまうほど、本当によく写るカメラです。
カメラの知識がそれほどなくても、使い方さえ覚えてしまえば誰でも簡単に使えてしまいますし、デザイン的にもどんな人でも持ちやすいかなと思います。
どこにでも連れ出せる「CONTAX TVS」で、素敵な思い出を残してみてはいかがでしょうか。
後継機「CONTAX TVS II」のレビューはこちら
今回ご紹介したCONTAX TVSの後継機「CONTAX TVS II」も使用しています。それほど大きな違いがあるわけではありませんが、こちらも作例たっぷりで紹介しています。